- iPadは32GBで足りるの?
- ゲーム/イラスト/電子書籍ってどれくらいの容量があるの?
- ストレージ選びで失敗したくない!
このような人にオススメできる記事になっています。
この記事の信頼性
- 都内美大卒。ゲーム・IT業界デザイナー(歴10年)
- iPad系Youtube登録者数40,000人
- 複数のiPadを使用
本記事のポイント
- 32GBと128GBどっちが必要かわかる。
- 用途別の容量がわかる。
- ストレージ選びに失敗を防げる。
▼この記事の内容は動画でも解説しています
結論:iPadは32GBでは足りるか?足りないか?
結論から言うと、iPadは32GBでは足りないです。
一昔前であれば、アプリの容量も少なかったし、用途を絞って節約すれば、ギリギリ足りている人もいたでしょう。
現在は、便利なアプリが増え、従来のアプリも高機能になりました。
そのため、最低でも64GBもしくは、128GB以上が必要です。
32GBモデルの場合、Youtubeなどで動画を見る、ネットサーフィン、メモを取るなど、容量を圧迫しない用途に絞るしかありません。
クリエイティブ領域の用途したいなら厳しいでしょう。
ストレージを限界まで節約するば問題ない人もいますが、気持ちよく使えないですよね。
例えば、スマホの容量が満杯に近づくと、「容量が足りない」という警告が頻繁に出てストレスを感じることがありますよね。
それはiPadでも同じことです。
そもそも、ストレージは大きければ大きいほど困ることはありません。
この記事をご覧になられている方は、中古iPad第7~8世代で悩まれているのではないでしょうか。
Apple Pencilやケース、フィルムも購入することを考えると、価格面から見て32GBモデルが魅力的ですよね。
それに、128GBモデルを購入したけれど、いざ使用した結果、iPadのストレージが余ってしまったら、どこか勿体ない気持ちになる事も想像できます。
こういった気持ちもすごくわかります。
ですが「ストレージが余っている状態こそが、一番気持ちよく使える状態」です。
予算が許すのであれば、64・128や256GBモデルをおすすめします。
iPad32GBモデルでは何ができるのか?
32GBモデルでは、ハイエンドゲーム・動画編集は難しいです。物理的に容量が足りません。
動画閲覧・ネットサーフィン、ニュース、事務作業など軽い作業であれば、問題なく使用することができます。
このような人にオススメ | |
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32GB | ・インプットをメインに使用 ・使用するアプリをかなり絞っている人 ・VOD/電子書籍に使用 |
128GB | ・重めのインプット+アウトプットに使用 ・ハイエンドゲームに使用 ・年単位のノートづくりに使用 ・余裕をもってiPadを使用 |
中古の32GBモデルのコスパはどうなのか?
このような人にオススメ | |
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【中古】iPad第7世代 32GB (2019年) | 28,800~32,800円 |
【中古】iPad第8世代 32GB (2020年) | 36,800~40,800円 |
【中古】iPad第9世代 64GB (2021年) | 38,800~45,800円 |
【新品】iPad第9世代 64GB | 49,800円 |
正直なところ、32GBモデルの中古のコスパは微妙かと思います。
古い世代になるので、購入しても3年程度でOSのサポート対象外になる可能性も十分あるでしょう。
また、使用できる容量も少ないため、3~4万円払うなら多少無理してでも64GBを狙うのがおすすめです。
予算的に32GBにしたい方は以下をご覧ください。
iPadのストレージ選びにおいて、ベンチマークとなるデータの容量を調査してみました。
主なカテゴリーは以下6つ。
これらの平均容量を知ることで、「自分がiPadでどのような用途に使うのか」と、「それがどれくらいの容量を必要とするのか」が明確になります。
具体的には、自分が使用しそうだと思う項目の容量を一つずつ足していくことで、必要なストレージの大きさをシミュレーションすることができます。
ただし、ここで紹介する数字はあくまでベンチマークであり、状況により前後することもありますし、絶対的に正確とは言えません。
この点をご理解いただき、ストレージ選びの参考の一つとしてご活用いただければ幸いです。
① システムデータの容量
ストレージ選びの大前提として、iPadを使用する上で必ず使用されるストレージが存在します。
- OSデータ 約8GB
- OSのアップデートに必要な容量 約3GB(iPadOS15)
- システムデータ
これらはiPadを動作させるために必須の要素であり、避けて通れません。
OSのアップデートに必要な容量については、iPadOS15の状況を軸にしています。
これらを合計すると、システム関連だけで約10GB近くのストレージが必要になることがわかるでしょう。
ただし、実際のOSのアップデートでは3GBちょうどではなく、4~5GB程度の余裕がないとスムーズにアップデートできないことがあります。
さらに、その他のシステムデータも存在するため、合計すると10~15GBほどのストレージがシステムデータによって使用されます。
例えば、32GBの場合、実際に自由に使えるストレージは約20GB。また、128GBの場合は約116GBとなります。
特に32GBモデルは、かなり制限がきつく感じられるでしょう。
まずこの点を十分に理解した上で、iPadのストレージを選んでいくことが重要です。
② ゲームアプリの容量
ゲームアプリ
- 原神 12.4~20GB
- PUBG 2.7GB
- クラッシュロワイヤル 0.3GB
- ウマ娘 4~8GB以上
- FGO 2GB以上
- ポケモンユナイト 2GB
トータルで約17GB、つまり一つ当たりの平均は約4GBとなることが明らかになります。
ただし、この平均値はあくまで目安であり、ゲームのジャンルによっては大きな差が出ることをご理解ください。
特にキャラクター収集型のゲーム(いわゆる"キャラゲー")の場合、ゲームの進行度やボイスダウンロードの有無によって、容量は2倍近くに増大します。
例えば、原神はその品質がアプリを超えたレベルにあり、ウマ娘は豊富なボイスが使用されています。
これらのゲームは一般的なアプリとは一線を画すため、一概には言えない感じですね。
ゲームを進めれば、原神は25GB、ウマ娘20GBくらいになるでしょう。
iPadでゲームを楽しむつもりであれば、ご自身のスマートフォンでゲームアプリの容量を確認してみることをおすすめします。
ゲームはジャンル次第で、平均値は当てになりません。概算くらいの認識ですね。
32GBモデルの場合、容量の大きいゲームアプリをする場合は、1〜2個くらいが上限かもしれません。(原神はそもそも難しそうです。)
③ VOD(ビデオオンデマンド)の容量
VOD
- 映画1本:平均564MB
- アニメ1話:平均107MB
- ドラマ1話:平均274MB
Amazonプライムの最高画質でのダウンロード容量を調査してみました。
公式では、最高画質1時間あたり約1.4GBと記載がありますが、実際にはそれより少ない容量でダウンロードできるケースもあるようです。
その他のVODサービス、例えばNetflixやHuluも確認しましたが、Huluでは容量の確認が難しく、Netflixはプランによって画質が異なるため、除外しました。
最小ストレージの32GBモデルで上限を計算
32GBの場合 | |
映画 | 約40本 |
アニメ | 約70本 |
上記の数字で、32GBの容量が一杯になる計算です。※システムデータを含めています。
全部の項目を足して容量が一杯になるわけではなく「どれか1つの項目」で容量が一杯になります。
VODサービスの利用においては、ダウンロードせずに通信を利用して視聴することで、ストレージの節約に繋がります。
もしダウンロードして視聴する場合でも、見終わった動画データは随時削除することをおすすめします。
Huluのように自動削除機能を提供しているサービスもあるので、それらを活用すると便利です。
④ 電子書籍の容量
電子書籍
- 通常書籍(A5判):1冊/約30MB
- 専門書(A4判):1冊/約300MB
電子書籍の容量は、書籍の種類や大きさにより異なるため、2種の平均をだしてみました。
上記のような容量がかかりました。
最小ストレージの32GBモデルで上限を計算
32GBの場合 | |
通常書籍 | 約660冊が上限 |
専門書(A4判) | 約65冊が上限 |
上記の数字で、32GBの容量が一杯になる計算です。※システムデータを含めています。
全部の項目を足して容量が一杯になるわけではなく「どれか1つの項目」で容量が一杯になります。
電子書籍も大量に購入を予定している方は、注意が必要そうですね。
⑤ イラスト制作データ
解像度 | 約A4くらいのサイズ 2160×1620 130dpi |
レイヤー数 | 7枚程度 |
容量 | 約10MB |
イラスト制作では、Procreateというイラストアプリで1枚あたりの容量を調査してみました。
ちなみにこのデータは高解像度ではなく、約A4の画像サイズ・レイヤー数は7枚程度です。
A4で描いたから絶対この容量というわけではないのでご注意ください。
同じA4サイズでもレイヤー数を増やしたり・画像/着彩データが増えれば、もっとデータサイズは膨らみます。
あくまでも一例として捉えてください。
最小ストレージの32GBモデルで上限を計算
32GBの場合 | |
約A4画像サイズ (解像度2160×1620 130dpi) | 2000枚で上限 |
イラストもサイズで大きく増減します。
「高解像度・レイヤー数が多いデータ」の場合は、1枚/約500MB以上の場合もあるでしょう。
難しいかもしれませんが、イラスト中心にiPadを使用する場合は、「どのくらいのサイズ・どういったものを描くか」をある程度と想定した方が良いと思います。
特に、高解像度のイラストを大量に描く予定の方は、メモリが豊富なiPad Proも選択肢に含めることをおすすめします。
⑥ 動画編集データ
「Adobe PremiereRush」というアプリを使用して、1分半の動画編集を実際に行い、その際にどの程度の容量を消費するかを調査しました。
1分半ほどの動画で、約1.5GBでした。
なお、もしもこの編集を4Kの画質で行った場合には、単純計算で4倍近くの容量、つまり6GB程度の容量を必要とすることを視野に入れておく必要があります。
まず32GBモデルでは足りません。
注意してほしいポイントとしては、動画編集というのは、ただ動画を並べるだけではなく、カット編集が必要になること。
例えば、5分間の動画を作る場合には、最低でも7~8分間の動画素材が必要になるのです。
そのため、想像以上に動画データが膨らむ可能性があることを覚えておきましょう。
(ここは個人差はありますし、Vlogとかだともっと必要になるかもしれません。)
加えて、使用するアプリによっては、データがさらに膨らむ可能性もあります。
このような観点から見ると、動画編集を行う場合には、ストレージの大きいiPadを選択しましょう。
特に、外付けデバイスに接続可能なモデル、例えばiPad ProやAir5などが良いでしょう。
32GBは足りるか?シミュレーションしてみた
32GBだと①+②~⑥のどれか1つでフルになります。 | |
①システムデータ | ・OSデータ 約8GB ・OSのアップデートに必要な容量 約3GB(iOS15) |
②ゲームアプリ | ・3〜5個が上限 |
③VOD(中画質) | ・映画 約40本 |
④電子書籍 | ・通常書籍 約660冊 |
⑤イラスト | ・低解像度 約2000枚 |
⑥動画編集 | ・1分半の動画編集 約15本 |
①+②~⑥のどれか1つの項目を足すと、だいたい32GBモデルは一杯になるかなっと思います。
128GBモデルの場合は、この4倍のデータ数が入れられることになります。※①~⑥を全て足すと32GBではありません。
何度も言ってしまい申し訳ありませんが、データはあくまでも筆者のiPadの平均値から算出しています。
具体的なデータは使用するアプリやデータにより大きく変動します。
特に、ノート作成、イラスト作成、動画編集などのクリエイティブな活動では、使用する画像や素材の数により、必要な容量が大きく前後する可能性があります。
なので、あくまでも概算として捉えていただきたいと思います。
一見すると、32GBはかなりのデータが収納できるように思えますが、実際には驚くほど早く容量が埋まってしまうことがあります。
アプリのアップデートにも、常に一定の空き容量を確保しておく必要がありますからね。
ただ1つ言えることは、大きめのストレージを選ぶことをオススメします。
やはりiPadってiPhoneとは違い、買い替えの頻度が低く、使用していると予想以上に多くのアプリをダウンロードしたくなることがあります。
例えば、動画閲覧目的で購入したにも関わらず、魅力的なアプリがたくさんあり、誘惑に誘われてどんどんインストール沼になります。
ストレージの容量が不足すると、警告が頻繁に表示され、そのストレスは思った以上に大きいです。
容量不足で新たにiPadを買い替える必要が出てきた場合、経済的な負担はもちろん、時間的なロスも発生します。
クラウドサービスは必要か?
iPadの容量が足りない場合、クラウドストレージを活用すれば良いのでは?
このような意見をいただくことがあります。そこで、個人的な見解をお伝えします。
結論としては、一時的に価格を抑えるためにクラウドストレージを活用するのであれば、より大きな容量を持つiPadを選択することを推奨します。
これらの理由から、私自身はクラウドストレージをあまり推奨していません。
しかし、クラウドストレージにはバックアップの作成など、様々な利点も存在しますので、ここは考え方次第です。(iCloudは筆者も使用しています。)
あくまで個々の考え方なので、自分の好きな選択をすると良いと思います。
32GBモデルのリアルな現実
- 不要なデータは随時削除
- 写真/動画はため込まないで外部ストレージに送る
- イラストや不要な編集データは削除
- 用途は絞る
32GBモデルでは、一定のルールを設ける必要があります。
上記は例ですが、ルールを設けることで、iPadの32GBモデルでもある程度満足できます。
特に、アプリやデータの種類を制限する必要があるので、そこはご注意ください。
そのため、iPadの使用目的を明確にし、それに必要なアプリやデータのみをインストールし、保存することが重要です。
ただし、あくまで筆者の経験に基づくもので、一般的には大きな容量のモデルを選ぶことがおすすめします。
何故なら、容量が大きければ大きいほど、より多くのアプリやデータを自由に使うことができるからです。
それが、iPadをより有効に使いこなす鍵となります。
32GBで足りない時にやるべき小技
どうしても予算的に32GBでないと難しいという人は、下記にちょっとだけストレージを増やせる小技を記載します。
Googleドライブを活用
Google ドライブ - 安全なオンライン ストレージ
Google LLC無料posted withアプリーチ
Googleのアカウントがあれば、無料で1GBクラウドストレージを使用できるサービスです。写真・動画以外にも、どんなデータでもあげられて自由に管理ができるのは最高です。
Googleフォトを活用
Google フォト
Google LLC無料posted withアプリーチ
こちらも、Googleのアカウントがあれば、無料で無制限に写真のバックアップをとることができる神サービスです。※無制限のサービスの中止がおこなわれます。
写真や動画は、ここに保存すれば、その分のストレージの空き容量を作れますね。
DropBoxを使用する
Dropbox - バックアップ、同期、共有
Dropbox, Inc.無料posted withアプリーチ
Googleドライブとほぼ同じです。
Dropboxのアカウントを作成すれば、無料で1GBのクラウドを利用できます。
Boxを使用する
Box - Cloud Content Management
Box, Inc.無料posted withアプリーチ
GoogleドライブやDropBoxとほぼ同じです。
ですが、容量が非常に大きいです。無料で10GBのクラウドを利用できます。
本記事のまとめ|iPadは32GBで基本足りない。最低でも64・128GBを狙おう。
このような人にオススメ | |
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32GB | ・インプットをメインに使用 ・使用するアプリをかなり絞っている人 ・VOD/電子書籍に使用 |
64GB | ・インプットをメインに使用 ・使用するアプリを絞っている人 ・VOD/電子書籍/ゲームなどに使用 ・趣味イラストに使用 |
128GB | ・インプット+アウトプットに使用する人 ・ハイエンドゲームそこそこやりたい人 ・イラストなどを思い切り描きたい人 ・不安なくiPadを使用したい人 |
256GB | ・重めのインプット+アウトプットに使用 ・ハイエンドゲームに使用 ・年単位のノートづくりに使用 ・A3サイズ以上のイラストに使用 ・動画編集(少量)に使用 ・iPadを長期にわたって使用 |
iPadの32GBモデルは、コスパの良さが大きな魅力となっています。
しかし、64・128GBモデルを選択することで、「最安のうまみ」が失われるかもしれないという懸念もあるでしょう。
しかし重要なことは、「ストレージは余っていることが理想的な状態」ということです。
余裕のあるストレージは、自由な使い方ができますからね。
iPhoneを利用している方は、現在の使用状況と比較し、どの程度iPadを使いそうかを想像してみると、適切な容量を選択する手助けになると思います。
この記事で紹介した数値や情報は、絶対的なものではないことをお忘れなく。
そのため、あくまでも参考情報としてご活用してください。
最新iPadに関する記事は、下記からご覧ください。