- グラフィックデザイナーに就職・転職したいけど、どうなの?
- グラフィックデザイナーは「やめとけ!」って言われる理由は何?
このような人にオススメできる記事になっています。
この記事の信頼性
- 都内美大卒。ゲーム・IT業界デザイナー(歴10年)
- グラフィックデザイナー・WEBデザイナー経験あり
- 4~5社経験 現職:2D/UIデザイナー
- ブラック企業の経験あり
業界の社員・派遣・フリーランスの方からそれなりに情報を聞いております。ある程度信憑性のある情報をお伝えできるかと思います。
グラフィックデザイナーになるべきか迷っているあなた。
その夢、安易な気持ちで進むのは、一旦STOPしてください。
グラフィックデザインは、デザイナーの力を存分に発揮できる魅力的な仕事ではありますが、一方で厳しい現実も待ち受けています。
正直、グラフィックデザインで食べ続けるのは、容易なことではありません。
この記事では、デザイナー歴10年以上の筆者が、グラフィックデザイナーの本音、リアルな視点をご紹介します。
この記事のポイント
- グラフィックデザイナーを知る事で、就活/転職のミスマッチを防げる。
- 「グラフィックデザイナーはやめとけ」と言われる理由がわかる。
「グラフィックデザイナーはやめとけ!」は正しいのか?
結論から言うと、グラフィックデザイナーおすすめできないわけではないです。
どの業種にも当てはまることですが、ホワイト企業もあれば、ブラック企業もありますからね。
また、仕事を受託するデザイン事務所と、インハウスのグラフィックデザイナーでもハードさが大きく異なります。
つまり、企業によって働き方は大きく異なるので、一概に言えません。
また、人それぞれの価値観、キャリアプランで、その仕事の印象は大きく変わるでしょう。
例えば、とにかくデザインをたくさん作りたい人であれば、受託や小規模なデザイン事務所で、ハードに働いても不満はでづらいでしょう。
一方で、定時退社で安定した生活を送りたい人であれば、不満が溜まるでしょう。
そのため、グラフィックデザイナーはやめとけとは、言えないですね。近年は、働き方改革で、残業量も減っていますしね。
本記事では、「グラフィックデザイナーあるある」みたいな共通項も解説しています。
それらを確認して、就職・転職したいと思えるのでしたら、その道を進むべきだと思います。
グラフィックデザイナーにデメリットしかないのであれば、誰も就職しないですからね。きちんとしたメリットも存在します。
何より、「広告や紙媒体を作りたい」という人々にとっては、一度は体験すべき職種だと思います。
グラフィックデザイナーはやめとけ!と言われてしまう4つの理由
「グラフィックデザイナーはやめとけ」といわれる理由は、大きく4つに分かれると思います。
① 紙媒体のデザインは利益が少なく衰退傾向だから
グラフィックデザイナーが取り扱う、紙媒体のデザイン、特に雑誌やパンフレットなどの分野は、「薄利多売」のことが多いです。
競合企業間の価格競争が激化し、結果的にデザインの単価が安く抑えられるようになっています。
加えて、デジタル化の進行により、紙媒体の需要が衰退してきたことも影響しています。
近年は、オンライン(電子書籍など)で情報を得るので、価格競争がさらに激しくなっているのです。
そのため、安定した収益を確保するためには、多くのプロジェクトを同時に手掛ける必要が出てきます。
そのため、ハードワークなのに薄給になりやすいから「グラフィックデザイナーはやめとけ!」と言われます。
② サービス残業が多いから
グラフィックデザイナーは、サービス残業が多い傾向にあります。
原因① クライアントの要求が厳しい
受託会社のグラフィックデザイナーは、クライアントありきなため、急な要求によってサービス残業が発生します。
また、修正や追加の要望が頻繁に入ると、予定していた作業時間を大幅にオーバーすることも少なくありません。
原因② 裁量労働制・見込み残業代
グラフィックデザイナーは、「裁量労働制」、もしくは「見込み残業代」が含まれる契約が多いです。
その結果、実際の労働時間以上の仕事を求められ、見込み残業代という名目のサービス残業が増えてしまうんですよ。
定時に帰ろうとすれば、「見込み残業45時間分働いてる?」みたいな同調圧力が生まれます。
原因③ 人手不足
グラフィックデザイナーは、スキルが求められるため、新しい人材を確保するのが難しいのです。
確保できても経験が浅い人が多い。
また、実力のある人が、別業界に人材流失してしまうのも原因の一つ。
そのため、人手不足が常態化し、既存のスタッフに過重な業務が降りかかることが少なくありません。
このように、グラフィックデザイナーという職種の特性や構造が、サービス残業を起こしやすくしています。
サービス残業が多いから、「グラフィックデザイナーはやめとけ!」と言われます。
③ 誤植のプレッシャーがしんどいから
デザイナーという職業柄、修正は日常茶飯事です。
ただし、紙媒体を扱うグラフィックデザイナーは、更なるプレッシャーがあります。
それは、誤植です。
紙媒体は、一度印刷されると、修正や更新ができません。
そのため、数字の間違いやちょっとした誤植は、その影響はやばいです。
デジタルメディアとは異なり、再印刷しなければならず、それは追加のコストや時間を伴います。
それが企業の信用問題に関わることもあり、プレッシャーが強め。
筆者も、駅や店内広告を作成することがあるのですが、誤植のプレッシャーがしんどい!笑
以前アサインした現場では、チェック体制が甘いこともあり、一度大きなミスしてしまいました。(さすがに、メンタルにダメージ…。)
特に、締め切りが迫っている場合や、大量の情報を取り扱うプロジェクトにおいては、そのプレッシャーは増大します。
ただし、デザイナーとしてのスキル向上や経験のためには、必要なプロセスでもあります。
一長一短ですかね。
誤植のプレッシャーが大きいから、「グラフィックデザイナーはやめとけ!」と言われます。
④ 体調を崩しやすいから
これはデザイナー全般に言えることですが、生活のリズムを乱しやすいので、体調を崩しやすいです。
特に、紙媒体に関わるグラフィックデザイナーは、リモートワークが難しい場面が多いです。
体調を崩しても職場に足を運ぶ必要が生じることが多く、さらなる体調の低下を引き起こすことも。
また、デザイナーは目を酷使するので、目の疲れや肩こり、腰痛などのトラブルもよく耳にします。
腰痛、肩こり、ドライアイの症状は、めちゃくちゃ聞きますね。
これが積み重なると、自律神経失調症になり、慢性的な体調不良に繋がります。
要するに、体調管理を気を付けなければならないが、日々のケアや休息がとりづらいのが現実。
体調を崩しやすいから、「グラフィックデザイナーはやめとけ!」と言われます。
やめとけと言われる理由
- 紙媒体のデザインは薄利多売だから
- サービス残業が多い現場だから
- 誤植のプレッシャーがあるから
- 体調を崩しやすいから
上記のような点から、「グラフィックデザイナーはやめとけ!」と言われてしまうのかもしれませんね。
しかし、繰り返しになりますが、企業によりけりです。
全て該当しないホワイト企業もあるので、一概には言えないんですよ。
グラフィックデザイナーの実態|やめとけと言われる程きついのか?
グラフィックデザイナーで、ホワイト環境とかあるの?
やめとけって言われるのは、ブラックな環境が大半だからでは?
このような疑問について解説します。
① 残業時間について
doda職種図鑑の情報によると、2023年のグラフィックデザイナーの月間残業時間は21.4時間となっています。
94職種平均残業時間は、月/22.2時間ですので、平均少し低い数値です。
ただし、この数字には若干の疑問を感じます。
筆者の周囲の知人からの話を聞く限り、実際の残業時間はこの数字よりもかなり多い印象。
月50時間近く残業するケースも少なくないように思います。
しかし、これはあくまで一部の話であり、全体としては働き方が向上しているのかもしれません。
それを裏付けるデータとして、2022年のdoda職種図鑑では、グラフィックデザイナーの平均残業時間は月/28.0時間となっており、わずか1年間で6.6時間も減少しています。
最近の働き方改革が、効果を示している可能性があります。
実際、月20時間未満の残業を謳う求人も増えてきており、労働環境の変革が進んでいる兆しを感じます。
② 給与について
doda職種図鑑によれば、グラフィックデザイナーの平均年収は354.2万円、これを月額に分けると約29万円となります。
この金額はボーナスや残業代を含んだ総支給額です。
dodaの平均年収ランキングでは、全世代の平均給与は403万円というデータから見ても、平均年収はやや低いようです。
dodaの統計をさらに詳しく見ると、全体の89%のグラフィックデザイナーが、年収500万円未満であることが明らかになっています。
したがって、年収を大きく伸ばしたいと考える場合は、職種を変える必要がありますね。
③ 実力者が流出しやすい
あくまでも筆者の肌感ですが、グラフィックデザインの業界では、価値観の古い企業が多いです。
そのため、新しい技術やトレンドを取り入れるのが遅く、リモートワークなどの取り組みが難しい場合があります。
その結果、変化についていけない企業も少なくありません。
実力を持つベテランデザイナーも、キャリアアップを求めて、他の企業や業界へと移ってしまうことが多いですよ。
④ 育成制度について
育成制度は、大手企業やメガベンチャー以外では、十分に整備されていないケースが多いです。
中小・ベンチャー企業は、予算や人員が限られているため、育成や研修に充てることができる時間・期間が抑えられます。
また、グラフィックデザイナーは、一人ひとりがさまざまな業務を担当するケースが多いです。
そのため、新入社員の教育や育成に専念する時間を確保するのが難しくなります。
筆者の過去に勤めていた企業では、3日間の研修後に現場に投げだされました。
グラフィックデザイナーの内情
- 月間残業時間は21.4時間
- 平均年収は354.2万円
- 人材の流出入がそれなりに激しい
- 中小企業では育成制度が整っていないことが多い
以上のことを踏まえると、給与が低い傾向ではあるが、働き方改革の影響で改善に兆しがあります。
きちんとした求人を選定すれば、ブラックな環境は避けられる印象です。
エージェントの活用は、必須と言えますね。
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やめとけ?グラフィックデザイナーのデメリット5選
① 納期前は激務になる
これは、グラフィックデザイナーだけではなく、デザイナー全般に言えることですが、納期前は激務になります。
ギリギリの仕様変更、修正などが重なります。
その結果、深夜残業、休日出勤になることもあります。
② 人間関係のストレスが多い
グラフィックデザイナーは、さまざまな人と打ち合わせをするため、ストレスが結構大きいです。
良い感じのデザインに落とし込めても、クライアントによって全てが崩壊することも少なくありません。
レイアウト組んだ後に、要素を一つ追加されるだけで、デザインは崩れますからね。
③ ミスができない
先述しましたが、紙媒体を扱うグラフィックデザイナーは、入稿時のミスが許されません。
誤植となれば、信用問題に発展するので、めちゃくちゃ緊張します。やらかした時、頭真っ白になりますからね。
他のデザイナーと比較しても、修正しづらい媒体を扱うのはプレッシャーです。
④ 給与が安く将来性が見えない
先述しましたが、グラフィックデザイナーの給与は低いです。
大半の人が、年収500万円以下となります。
業務量に対する給与は、決して良くないでしょう。
また、紙媒体の将来性があまりないので、「このまま働いてて良いのかな?」と不安になります。
⑤ クライアントに振り回される
これは、デザイナー全般に言えることですが、クライアントに振り回されます。
クライアントの要求によっては、デザインの見栄えが一気にダサくなったりすることもあり、結構振り回されるんですよ。
振り回された挙句、デザインが微妙なのはデザイナーの責任となります。
理不尽を感じることもしばしば。
グラフィックデザイナーのメリット5選
① 自分が携わったデザインが世にでる
デザイナーとしての喜びのひとつは、作ったデザインが世の中に出ること。
広告や雑誌、チラシ、ポスターなど、たとえ小さいものでも感動しますよ。
その瞬間は、デザイナーにしか体験できない、非常に特別なもの。
世間に受け入れられていると実感することで、自身の成果を実感することができます。自己承認欲求が満たされる感じです。
自分の子供が立派に成長していくのを見守るような、親の気持ちに似ています。
SNSなどで直接的なフィードバックや意見も得られ、さらなる向上心を持つきっかけともなります。
② 手に職がつくと生き残れる
グラフィックデザイナーとしてのスキルは、一度身につけると一生の財産となります。
たとえ、紙媒体の需要が無くなったり、企業が倒産しても、デザインスキルは無駄になりません。
何とか生き残ることができます。
近年、フリーランスや副業といった働き方が増えてきました。
デザイナーのスキルは、こうした働き方にも非常に適しています。
たとえば、本業とは別に、個人で仕事を受けて、デザインの仕事をすることもできますよね。
副業での収入は、経済的な安定をもたらすだけでなく、新しい経験やスキルの習得となります。
③ コミュニケーションスキルが向上する
グラフィックデザイナーの仕事は、デザインを作るだけではありません。
役員、他部署、同僚、クライアントなど、さまざまな人とコミュニケーションが必要になります。
デザインを作成するには、ニーズや要望をヒアリングしたり、的確な質問や提案が必須です。
また、デザインの方向性や納期などの調整も、頻繁に行われます。
他部署との連携も不可欠です。
営業部門など、デザインに関わる部署との協力が求められるため、効率的なコミュニケーションが必要となります。
さらに、外部の業者(印刷会社)とも、連携することが多いです。
これらの経験を積むことで、コミュニケーションスキルが向上し、他の業界でも役立つスキルとなります。
④ 仕事量多いため実力がつく
グラフィックデザイナーは、他の職種と比べると仕事量は多いです。
たとえば、情報を精査してデザインに落とし込んだり、他部署との連携、さらには複数のプロジェクトを同時に進行させるなど。
しかしその分、デザイナーとしての成長速度も圧倒的です。
デザインの上達は、単に知識や理屈を学ぶだけでは足りません。
実際に多くのデザイン制作を経験することで、デザイン力が身につくのです。
仕事の質は必要ですが、量も大事。
理屈だけでは、神がかったバランス感覚がないと、上達しないのがデザインです。
最初は時間がかかったデザインのラフ作成や修正も、経験を積むことでスピーディに行えるようになるでしょう。
ブラック傾向の職種と言われることもありますが、それが実力となって返ってくるのです。
⑤ 他のデザイン職に転向しやすい
グラフィックデザイナーとしての経験は、他のデザイン職にも活用できます。
まず、グラフィックデザインのスキルセットは、他のデザイン分野でも、基本となる要素をカバーしています。
色彩感覚、レイアウト、タイポグラフィ、コンセプトの構築能力などは、他のデザイン分野でも共通して必要です。
また、コミュニケーション能力や、複数のプロジェクトを同時に進行させるためのスケジューリング能力。
これらは、2D、WebやUI/UX、エディトリアルなどの、他のデザイン職でも非常に価値があるんです。
Adobe IllustratorやPhotoshopは、グラフィックデザインだけでなく、Webデザインやモーション、UI/UXなどの分野でも使われますからね。
やめとけ?グラフィックデザイナーに向いていない人
① 自分のこだわりを曲げられない人
デザインの仕事は、クライアントの要望に応えることが求められ、自分こだわりを失くす柔軟性も必要です。
インハウスデザイナーならまだしも、クライアントがいれば先方が全てです。
クライアントの意向で、自分のこだわりが全てぶっ壊されれば、「これ自分が作んなくても良いじゃん…」「自分が作ったって言いたくない…」みたいな事もあるんですよ。
そのため、自分のこだわりを曲げられない人は、向いていないでしょう。
② 批判に耐えられない人
グラフィックデザイナーは、クライアントや同僚、SNSからの批判やフィードバックをことが日常茶飯事です。
そのため、批判に対して耐性がなく、感情的になってしまう人は向いていないかもしれません。
批判やフィードバックは、デザインの仕事において避けて通れない重要な要素であり、成長と向上の機会として捉えるべきです。
デザインに詳しくない人から、知ったような口で色々指摘されることもあります。
しかし、実際、異なる視点からの意見は、デザインをより良い体験にし、役立つことが多いのです。
③ やりきる根気が無い人
グラフィックデザイナーは、最後までやりきる根気が非常に重要です。
クライアントの要望に応えるために、何度も修正を重ねるんですよ。
修正が終わったと思った瞬間に、「やっぱりここ直して…」と新たな要求が出されるのは、グラフィックデザイナーにとってあるあるです。
「最初から言ってよ…」「修正した時間何だったんだ…」っと途中でやる気がそがれることもあります。
ギリギリでも修正し続けられる粘り強さは、絶対に必要です。
基本的に、ストレス耐性が無い人には、向いていないですね…。
グラフィックデザイナーに向いている人
① 情報精査力が高い人
グラフィックデザイナーは、情報を精査できる人が向いています。
情報から必要な部分を見極め、それをデザインに落とし込む能力は非常に重要です。
レイアウトする場合は、情報の優先度をだして見やすくする必要がありますからね。
また、誤植やミスを避ける注意力も同時に要求されます。
② コミュニケーション能力が高い人
グラフィックデザイナーは、コミュニケーション能力が高い人が向いています。
先述しましたが、クライアントやチームメンバー、上司といったさまざまな関係者とのコミュニケーションは日常的に発生します。
そのため、円滑に進め、誤解やトラブルを未然に防ぐために、コミュニケーション能力は不可欠です。
話す力も必要ですが、ヒアリング力も重要となります。
たとえば、完成イメージにズレが無いように、クライアントの抽象的な要求を理解すること。また、他部署からのフィードバックを尊重し、受け入れる柔軟性も必要なんです。
③ 問題解決能力が高い人
デザインの現場は、予期せぬトラブルや問題が起きやすいです。
たとえば、印刷会社のミス、納品形式に齟齬、契約内容の認識ズレが生じてしまうなど。
そのため、現状の問題を明確に捉え、解決策を導き出す力があると便利。
問題解決能力が高い人って、現場から重宝されるんですよ。
本音|グラフィックデザイナーはおすすめ?やめとけ?
筆者の本音を記載します。
グラフィックデザイナーは、「デザイナーの入門としてはおすすめ」だけど、長期的に働くのは微妙。
グラフィックデザイナーは、デザインの基本的な原則、ツールの使い方、クライアントとのコミュニケーションなど、必要なスキルを幅広く学べるため非常に有益です。
そのため、デザイナーの経験が浅い人には、非常に良い。
しかし、長期的に見た場合、ハードワークや薄給、クライアントからの厳しい要求、締め切りに追われるストレスなど、厳しい側面が強い。
そのため、グラフィックデザイナーを踏み台にして、別のデザイン職に変更するのもアリです。
ただ、企業体質によって環境は、大きく変わるので一概に言えません。
古い体質の企業では、「定時退社はやる気がない」という考え方が根付いており、厳しい労働が求められることもあります。
筆者も、100時間以上の残業、パワハラ、手取り月15万円、賞与無しみたいな環境で働いていました。
しかし、全てがそうではありません。
ホワイト企業では、グラフィックデザイナーとしての経験を、自分のペースで積むことができる環境が整っています。
同業界で、ブラック企業とホワイト企業の両方に勤めた経験がありますが、「同じ業界でもここまで違うのか!」と驚きます。
上司がきちんと管理していて、サポート体制が整っています。デザインに悩んでも、周囲がしっかりアドバイスをくれます。
良い環境であれば、グラフィックデザイナーでもOK。
ただし、給与が安い点は覚悟しておきましょう。
紙媒体のデザインは、求められる品質が高いのに報酬が安い。
特に、下請け企業であれば中間マージンをとられるので、より薄給になります。
筆者の知人が勤める企業では、大手デパートの直請けでも給与が低く、労働環境にもブラック傾向が見受けられるとのこと。
「下請け・直請けではなく、インハウスデザイナーなら違う!」と思うかもしれませんが、それも企業によりけり。
筆者は、インハウスデザイナーとしての経験も私にはありますが、100時間を超える残業が常態化していました。結果、1年で退職。
デザイナーの職種は「残業が当たり前」というイメージを持たれがちですが、そんなことはありません。
過去にUIデザイナーとして勤めていた会社では、定時退社でした。現在、お世話になっているIT系の企業でも、月20時間以下の残業時間となっています。
もちろん、繁忙期は忙しくなりますが、一過性でありどの企業でも一緒。
筆者の意見としては、デザイナーの経験が浅い方や、就職活動中の学生には、エージェントや口コミサイト(転職会議・OpenWork)の活用を強くおすすめします。
自分で求人を探すと、新人デザイナーはロクな目に遭いません。筆者および知人が、経験済みです。
本記事を読んで下さる人が、わざわざ二の舞を踏む必要はありません。
ブラック企業を排除した帰郷を紹介してくれるエージェントもあるので、転職・就活エージェントを活用してください。
良い企業で経験を積み、自分の理想に向かうのがベストです。
ブラック企業には、もちろん実力を付けるチャンスも多いですが、メンタルの健康を維持することが難しくなるリスクも伴います。
若い20代前半のうちであれば、一時的に経験を積むことも考えられるかもしれませんが、長期的な視野でキャリアを考えるならば、良心的な企業での経験積みを目指すのが賢明です。
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本記事のまとめ|グラフィックデザイナーはやめとけは間違い。企業によっては良環境。
本記事のまとめ
- グラフィックデザイナーはおすすめできない職種ではない。
- ブラックなイメージが強いが企業によりけり。
- 働き方改革で残業量は減少の傾向にある。
- 給与は安いが、キャリアとしては悪くない。
- 他のデザイン職に転向するのもあり。
- 転職エージェントを利用して、求人を探すことが良い。
内情
- 月間残業時間は21.4時間
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- 人材の流出入がそれなりに激しい
- 中小企業では育成制度が整っていないことが多い
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グラフィックデザイナーは、身体に負担のある職種のため、なるべく若いうちに経験しておくことを強くオススメします。
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